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Japanese Red Cross Society

医療技術部(臨床工学技術課)

医療技術部(臨床工学技術課)

臨床工学技術課

臨床工学技士とは

 今日の高度医療には、医療機器なくして成立しません。そのため、医療機器を専門的に取り扱う資格が1988年に制定されました。それが臨床工学技士(ME:Medical Engineer)です。
 臨床工学技士は医師の指示のもと、生命維持管理装置の操作及び保守点検を行うことを業務としています。当院においては、2006年に医療技術部・臨床工学技術課として新設され、2024年現在15名が在籍し、1課3係体制となっています。
 埼玉県北部の基幹病院である当院では、関与する分野が多岐にわたり、主な業務として血液浄化業務、心・血管カテーテル業務(IVR・ABL・Device)、手術室関連業務(人工心肺・DaVinchi支援・スコープオペレーター・術中モニタリング/ナビゲーション)、内視鏡関連業務及び、医療機器保守管理業務があり、安全かつ円滑な業務の遂行を目標としています。

血液浄化業務

 血液浄化療法室では、血液透析(HD)や血液濾過透析(online-HDF)を中心に、ベッド数12床で透析療法を実施しています。
 業務内容は、透析回路のプライミングから穿刺・回路接続、透析施行中の監視、返血操作及び止血等を行っています。
 また、多様な疾患に対応すべく、顆粒球吸着療法(GCAP)、血漿交換(PE)、血漿吸着(PA)、腹水濾過濃縮再静注法(CART)、持続的血液濾過透析(CRRT)や血液吸着(PMX、DHP)等、幅広い特殊血液浄化療法に対応しています。
 近年のtopicとしては内シャント管理の一環として、超音波エコー検査と経皮的シャント拡張術(VAIVT)に関与しており、シャントの病態及びデバイスの知識に精通した技士の育成に力を入れています。VAIVTでは清潔野における介助業務を行い、医師のタスクシフトへ貢献しています。

血液浄化業務

血液浄化業務

血液浄化業務

血液浄化業務

清潔野介助業務

清潔野介助業務

清潔野介助業務

清潔野介助業務

心・血管カテーテル業務

 冠動脈造影(CAG)やインターベーション(PCI/EVT)、不整脈デバイス治療(CIEDs)における、ポリグラフ(生体モニタ)や血管内エコー(IVUS)、デバルキングデバイス(rota/DCA/OAS/IVL)、ペースメーカプログラマ及び補助循環装置(TPM・IABP・PCPS)のセットアップ及び操作をしています。またCAGやEVTでは清潔野介助に関与しており、透視装置の操作やデバイスのセットアップ・受け渡しを行っています。
 不整脈治療におけるカテーテルアブレーションでは、ラボシステムや3Dマッピングシステム及びカーディアックスティムレータの操作を行います。
 臨床工学技士としての工学的知識をもとに機器を取り扱い、医学的知識をもとに治療に関わることで、医療現場における重要な役割を担っています。
 また、重症患者に対する補助循環装置にも安全性を確保すべく、積極的に介入しています。
 ペースメーカ外来及び遠隔モニタリングでは、定期的な動作チェックを施行し、異常の早期発見・対処に努めています。

心・血管カテーテル業務

心・血管カテーテル業務

心・血管カテーテル業務

心・血管カテーテル業務

手術室関連業務

人工心肺業務

 心臓・大血管手術では、一時的に心臓と肺の機能を停止させる必要があります。そのため人工心肺装置を用いて心臓と肺の機能を代行し、全身血液循環及びガス交換を行います。
 業務内容は人工心肺装置、心筋保護液注入装置及び、血液回収洗浄装置のセットアップ及び操作・保守になります。年間50例程度と、決して多い症例数ではありませんが、安全で円滑な手術の進行に貢献できるように、臨床工学技士は2名以上で携わることとし、細心の注意を払いながら業務に当たっています。
 また、手術後には患者帰室の搬送に同行し様々な医療機器を管理して、術後のサポートをしています。

人工心肺業務

人工心肺業務

人工心肺業務

人工心肺業務

スコープオペレーター業務

 医師の働き方改革を推進するために、臨床工学技士法が一部改正されました。これにより新たに臨床工学技士の業務として追加されたものの中に、鏡視下手術における内視鏡用ビデオカメラの保持および操作を行う、スコープオペレーター業務があります。
 当院では医師の診療補助業務推進のために、2023年より外科領域、呼吸器外科領域、泌尿器科領域で関与を開始しました。
 スコープオペレーターは手術室で行う鏡視下手術において、内視鏡を操作して術野を確保することで、術者の“眼”となる重要な役割です。症例経験を積み、習熟したスタッフが関与することで、安定した質の高い医療を提供することを目標としています。

スコープオペレーター業務

スコープオペレーター業務

オペレータートレーニングの様子

オペレータートレーニングの様子

術中ナビゲーション/モニタリング業務

 近年の医療技術・革新は著しく、手術機器においても拡大し続けています。当院では術中ナビゲーションシステム、術中モニタリングシステムが導入されたタイニングで関与を始めた新しい業務になります。
 ナビゲーションシステムは主に解剖学的位置を指し示し、モニタリングは機能的位置を指示しています。どちらも麻酔中で声を発する事が出来ない患者さまに、過剰な侵襲を加えることなく疾患に虐げられている機能を温存するためには重要を担っています。
 臨床工学技士はこれらの機器のセッティングや操作・記録や管理を担うことで、安全で円滑な手術施行をサポートしています。

ナビゲーション業務

ナビゲーション業務

モニタリング業務

モニタリング業務

手術支援ロボット業務

 ロボットの機能は手術支援により、従来不可能とされていた手術操作が可能となり、内視鏡下外科手術の低侵襲性も相まり、導入する施設が年々増加しています。当院でも2022年にDaVinchi Xiを導入しています。臨床工学技士は術前準備、ロールイン・ロールアウトなどや機器メンテナンス・トラブル対応に対応する事で、最先端医療の安全・円滑稼働に寄与しています。

手術支援ロボット業務

手術支援ロボット業務

手術支援ロボット業務

手術支援ロボット業務

内視鏡業務

 2016年3月より関与を開始した、当科としては比較的新しい業務になります。業務内容は、消化器内視鏡における内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)など、専門的な内視鏡的治療を行っており、臨床工学技士がそれぞれの診療補助に携わっています。
 また、トラブルを未然に防ぐため、スコープ及び光源装置や高周波装置の保守管理を行っています。

内視鏡関連業務

内視鏡関連業務

内視鏡関連業務

内視鏡関連業務

医療機器保守管理業務

 各分野の主要な機器の他、人工呼吸器、麻酔器、電気メス、除細動器、保育器、輸液・シリンジポンプ、生体情報モニター等、多岐に渡る医療機器を、常にベストなコンディションで患者さまに提供できるよう、保守・点検・修理・操作を行っています。
 また、人工呼吸器や輸液・シリンジ・経腸ポンプ及びネブライザなどは、MEセンターにて中央管理されており、適時終業点検や定期点検を施行し、必要時にはいつでも提供できるようにしています。人工呼吸器や補助循環装置などクリティカルな機器に関しては、院内の使用中点検(ラウンド)を行い、異常の早期発見・対処に努めています。

医療機器保守管理業務

医療機器保守管理業務

医療機器保守管理業務

医療機器保守管理業務

認定資格

・透析技術認定士
・3学会合同 呼吸療法認定士
・心血管インターべンション技師(ITE)
・体外循環技術認定士
・消化器内視鏡技士
・医療機器情報コミュニケータ(MDIC)

各部門のご案内

受付時間
<初診>午前8時30分~午前11時30分
<再診>午前8時20分~午前11時30分
外来予約センター
午前9時00分〜午後4時00分
※外来受診の予約変更のみ受付
※休診日は行っておりません
休診日
土・日曜日、祝日
年末年始(12/29〜1/3)
創立記念日(11/1)
国民の休日
交通アクセス
〒366-0052
埼玉県深谷市上柴町西5丁目8番地1

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