薬剤部
概要
薬剤師数:31名(常勤)
組織:中央業務課、医薬品情報課、外来業務課、病棟業務課
薬剤部の理念
病院の目指す理念の基づき,薬剤師は医療従事者として高い使命感と倫理観を備えた医療の担い手となり,その専門知識を活かし,チーム医療の一員として患者様に接する
基本方針
- 薬剤師は日進月歩で進む最新情報に接し,知識と技術を向上させ,常に自己研鑚に励む。
- 病院における経済的管理を含めて医薬品の管理,使用,取り扱いに責任を持ち,事故防止に万全を期す。
- 医薬品使用における重大な副作用や相互作用による患者様の不利益を回避し,医薬品の専門職としての責任を果たす。
業務紹介
薬剤部では医薬品を通じて、患者さんへ最善の薬物療法が提供できるように、医師、看護師、その他のスタッフと連携して業務を行っています。
調剤業務
院外処方箋を発行しているため、入院患者さんの内服薬を作ることが主な業務となります。
調剤業務はマニュアル化して、処方箋の発行、薬袋、お薬説明書などが自動的に作成され、業務の効率化と正確な調剤を心掛けています。
また、お薬を安全に使用していただくために、お薬説明書、保管管理や使用時の注意点・副作用などが記載されたパンフレットを薬袋に入れています。


製剤業務
メーカーが製造・販売していない、点眼薬・注射薬・軟膏・消毒薬などを作製しています。
平成6年に製造物責任(PL)法が制定されてからは、薬事委員会で作製の妥当性を評価し、効能・効果・副作用など患者さんに説明し、同意を得てから使用することになっています。


医薬品情報業務
医薬品は情報なくしては使用できないと言われています。また、医薬品情報は絶えず変化しています。
医薬品情報管理室には専従の薬剤師を1名置き、医薬品全般の情報収集、分類、評価を行い、必要な情報はタイムリーに医師や看護師などに提供しています。
医師や看護師からの医薬品に関する質問に対しては迅速に回答しています。


薬品管理業務
無菌調剤業務




薬剤管理指導業務・病棟業務
チーム医療
薬剤師は,医師をはじめとする他職種のスタッフと共に,病院内のチーム医療に積極的に参加しています。
薬剤師が参加しているチーム医療
- 緩和ケアチーム(PCT)
- 感染制御チーム(ICT)
- 抗菌薬適正使用支援チーム(AST)
- 栄養サポートチーム(NST)
- 褥瘡対策チーム
- 認知症ケアチーム
- 心不全チーム
- 術後疼痛管理チーム(APS)

緩和ケアチーム(PCT)
・患者、家族への指導
・疼痛緩和(薬剤選択、投与量など)
・調剤薬局との連携(在宅への繋ぎ)

抗菌薬適正使用支援チーム(AST)
・抗菌薬の適正使用(薬剤選択、使用量など)
・消毒薬の適正使用
・環境整備
・他施設とのカンファレンス

栄養サポートチーム(NST)
・輸液や経腸栄養剤の提案
・他職種への勉強会

褥瘡対策チーム
・外用剤の提案
・地域医療者への勉強会

認知症ケアチーム
・向精神薬の提案(認知行動・心理症状への対応)

心不全チーム
・患者情報共有
・薬剤の提案

術後疼痛管理チーム(APS)
・薬剤の効果と副作用の評価
・対処薬の提案
災害医療
赤十字の使命である救護活動に、薬剤師も他職種と協働して関わっています。
当院の救護班とDMAT薬剤師を登録しております。






外来業務
薬剤師が医師の診察前または後に外来患者さんと面談しております。
医師の診察前に薬剤師が面談することで、事前に得られた薬学的評価(服薬状況、アレルギー歴、副作用発現状況などの最新情報)を診察時に医師へ提言することで、服薬アドヒアランスや薬物療法の完遂率が大きく向上することが明らかとなっているためです。
診察後の面談では、医師による治療方針や処方薬に関する説明に対する患者さんの理解度を確認します。その理解度に応じて、薬剤師から服薬指導を実施し、服薬アドヒアランスの向上に努めています。
外来化学療法業務

○診察前


○診察後
・患者や家族面談
✔副作用発現状況
✔服薬指導
・処方提案
✔投与量調節
✔支持療法(吐き気対策など)
支持緩和医療科診察同席
支持緩和医療科では、診察前後のみならず、診察時にも看護師と共に同席しております。
※2025年10月1日より「緩和ケア外科」から「支持緩和医療科」へ名称を変更いたしました。
救急外来業務
整形外科外来ペン指導
患者支援センター業務
薬薬連携への積極的な関与
平成23年2月に薬局薬剤師と病院薬剤師との相互理解、相互利益、相互尊重を掲げ、患者に対してより良い医療を提供するための意見交換の場とすることを目的とし、埼玉県北部に位置する行田、熊谷、深谷、本庄児玉、寄居、秩父の各薬剤師会とそれらの地域の中核5病院とで「埼玉県北部薬薬連携協議会」を設立しました。
年2回のシンポジウム形式の研修会、年6回の講演形式の講演会、不定期の分科会を開き、地域の病院や薬剤師会との意思疎通を図っています。

埼玉県北部薬薬連携協議会組織図
研修会・講演会の成果
【研修会・講演会の成果】
・シンポジウム形式による参加型研修会の実現
・お薬手帳記載内容の統一化
・GE選択基準の共有化
・大腸癌・胃癌レジメン・服薬指導の共通認識化
・在宅医療への現状の把握と展開
・調剤過誤対策のアイデア・対策の共有化
・残薬調整に関する処方箋の変更
・積極的な意見交換
・病院間、調剤薬局間だけでなく双方との交流の実現
・疑義照会簡素化プロトコルの締結
・地域協働BSC(バランススコアカード)の実施
・一時救命措置の実技講習
・疑義照会簡素化共通プロトコルの締結



専門薬剤師の養成・薬学教育への協力
医療の進歩は日進月歩、新薬開発も日進月歩。
一方で医療の質と安全、とりわけ医薬品の適正な使用は重要視されています。
こうした時代の流れに対応して、がん専門薬剤師、認定薬剤師をはじめ、感染制御専門薬剤師、医療安全管理者など高度な専門知識を有する薬剤師を養成中です。(保有資格参照)
また、薬学部の学生の長期実務実習の受け入れ施設になっているほか、看護専門学校の薬学教育にも携わっています。
薬剤部内の勉強会チーム
- 抗がん剤チーム
- 緩和ケアチーム
- 感染制御チーム
- NSTチーム
- 褥瘡チーム
- 糖尿病チーム
- 救急チーム
- 小児・妊婦授乳婦チーム
- 災害チーム
保有資格
| 名称 | 人数 |
| 日本薬剤師研修センター 認定薬剤師 | 15名 |
| 日本薬剤師研修センター 認定実務実習指導薬剤師 | 10名 |
| 日本病院薬剤師会 日病薬病院薬学認定薬剤師 | 2名 |
| 日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師 | 1名 |
| 日本病院薬剤師会 感染制御認定薬剤師 | 2名 |
| 日本病院薬剤師会 妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師 | 1名 |
| 日本医療薬学会 がん専門薬剤師 | 1名 |
| 日本アンチ・ドーピング機構 スポーツファーマシスト | 1名 |
| 日本緩和医療薬学会 緩和薬物療法認定薬剤師 | 1名 |
| 日本化学療法学会 抗菌化学療法認定薬剤師 | 1名 |
| 日本臨床救急医学会 救急認定薬剤師 | 2名 |
| 日本麻酔科学会 術後疼痛管理研修修了薬剤師 | 1名 |
| 日本麻酔科学会 周術期管理チーム認定薬剤師 | 1名 |
| 日本薬局学会 認知症研修認定薬剤師 | 1名 |
| 日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療専門薬剤師 | 1名 |
| 日本DMAT隊員 | 1名 |
| 日本臨床栄養代謝学会 栄養サポートチーム専門療養士 | 2名 |
| 日本医療情報学会 医療情報技師(初級) | 1名 |
| 日本褥瘡学会 認定師 | 1名 |
| 日本循環器学会 心不全療養指導士 | 1名 |
| 日本脳卒中学会 脳卒中療養相談士 | 2名 |
| 日本中毒学会 認定クリニカル・トキシコロジスト | 1名 |
| 各都道府県 肝炎コーディネーター | 2名 |
| 日本急性期ケア協会 急性期ケア専門士 | 1名 |
実務実習受け入れ実績
| 年度 | 受け入れ人数(3施設) |
| 2019年 | 11人 |
| 2020年 | 10人 |
| 2021年 | 10人 |
| 2022年 | 7人 |
| 2023年 | 8人 |
| 2024年 | 5人 |
治験管理業務
新薬の開発は薬物治療の発展に欠かすことはできません。
当院でも製薬メーカーの委託を受けて、新薬開発の臨床試験(治験)を実施しています。
現在はSMO(Site Management Organization)による派遣CRC(治験コーディネーター)での業務が中心となっていますが、現在院内CRCの育成を行っています。
治験や臨床研究における症例集積性向上のため、メガホスピタルとして、前橋・高崎・渋川・深谷コア5治験・臨床研究病院(群馬大学医学部附属病院、前橋赤十字病院、国立病院機構渋川医療センター)にて治験を実施しています。
実務実習を受ける学生さんへ
学生のみなさん、普段、通い慣れた大学を離れ、知らない病院で実習をすることに不安があると思いますが、当院では常勤の薬剤師がやさしく、丁寧に指導しますのでご安心ください。
| 集合時間(初日) | 午前8時 |
|---|---|
| 集合場所(初日) | 南棟1階 薬剤部 (患者入口から待合室でインターホンを押してください。) |
| 実習時間 | 午前8時30分~午後5時(土日、祝祭日はお休み) |
| 持参するもの | 白衣・筆記具・実習用の白い靴・実習用の名札・印鑑(シャチハタ等) |
| 身だしなみ等 | 実習では患者や他の医療スタッフと接する場面もあります。医療人としてふさわしい清潔な身だしなみを心掛けてください。 実習中は持参した白衣の着用となりますが、白衣の下は無地のポロシャツ・Tシャツを推奨します。派手な衣類、ミニスカート、ジーンズ等は避けてください。 更衣室内のロッカーをお貸しいたします。初日に鍵を渡しますので、初日はそのままお越しください。 香水、ネイル、派手な色の頭髪、素足、華美な化粧等は避けてください。 実習用の靴は疲れにくいもの(白のスニーカー等)をお持ちください。サンダル、ヒール、汚れた運動靴は不可となります。 実習用の名札は必ず付けてください。 |
| 昼食等 | 薬剤部内のカンファレンス室が飲食可能な場所となります。職員食堂や売店もご利用いただけます。 |
| 予防接種 | ワクチンを接種してきてください。 麻疹・風疹・水痘・おたふく・B型肝炎・インフルエンザ(第Ⅳ期のみ)等 |
| その他 | 実習風景の写真を広報や資料に使用する場合があります。ご理解をお願いいたします。 |
化学療法レジメン集について
当院は連携充実加算を算定しております。
ホームページに公開してあるレジメンは、当院による化学療法委員会で厳格な審査のうえ承認されたものです。レジメン毎に主な副作用一覧を記載してありますので、薬学的評価を行う際にご活用下さい。
緊急性が低いものの、主治医に情報提供が必要と判断された場合 (目安としてCTCAE ver5 Grade2以下)は、トレーシングレポートに必要事項を記載し、FAXにて当院医事課まで送信してください。送られた情報をもとに、医師の診療に活用させていただきます。診察後は評価・分析を行い各保険薬局にフィードバックいたします。
ただし、処方に対する疑義や緊急性の高いものに関しては従来通り疑義照会となります。
また、記載されたレジメンの投与スケジュール、支持療法は、患者さんの状態により変更している場合があります。
調剤業務マニュアル
調剤業務マニュアルを改訂いたしました。当院の患者さんの調剤時にご活用ください。
- 調剤業務マニュアル(2021.4改訂) (PDF:881.33KB)
見学希望の方へ
病院見学は随時、受付しております。ご興味のある方はご連絡ください。
深谷赤十字病院 薬剤部 須賀
TEL:048-571-1511(代)
Email:h_suga@fukaya.jrc.or.jp
採用試験について
採用試験については、下記「採用情報」をご覧ください。










